いわゆるインターネット常時接続(ブロードバンド)が広まる前の大昔に使っていたINSネット64をダラダラとイエデン回線にしていた。ADSLや光回線が当たり前になった後も、しばらくはルータ間の遠隔セットアップにINS64のディジタル通信モードも使っていたが、ここ10年ぐらいは通話モードしか使っていない。
イエデン不要説もあるが、親の介護関係でどうしてもFAX送受信が年に数度必要。介護や医療の分野ではいまでもFAXは現役なのです。デジタル庁ってなんですか?!
FAXだけなら、クラウド型のFAXに移行する選択肢もあるが、親の介護や口座管理の関係で役所や銀行など各所に登録してある固定電話番号を携帯電話番号に変更していくには、委任状ベースだとなかなか進まない場合がある。
結局、イエデン廃止できず・・・
ま、ISDN終了は、あくまでディジタル通信モードの終了であって、通話モードしか使わないのであれば、今のままでも構わないのだが、別に2回線同時通話が必要なわけでもなく、約3,000円/月を払い続けるのもね、ということで、やっと重い腰をあげることにした。
後継の選択肢は下記のとおり。①は料金が約2,000円/月にしか減らない。②や③は約500円/月程度。自前ルータを使いたいなら、③のドコモ homeでんわの方が、②のひかり電話特有のルータ設定や機器構成で悩まされずに済むのでは?というアドバイスも頂いたが、無線通信を信じてない派なので(笑)、②のひかり電話への移行にすることにした。
簡単に言うと、固定ポート番号で自宅外のインターネット側からアクセスしたい場合があるから。
IPoE(IPv6、IPv4)接続では、使用可能なポート番号空間に制限があり、また、動的に変わる場合がある。
インターネット側からのVPN接続や、ポート開放してインターネット側からアクセス可能としている機器等へのアクセスには固定のポート番号が必要。
ヤマハのルータの場合、プロトコル(TCP/UDPポート番号等)やLAN機器のローカルアドレスをベースにしたルーティング制御がIPoEトンネルとPPPoE接続との間で可能となっている。
軽くググった限り、下記があるようだ。
下記のアやイでは、HGWがIPoE(IPv4)接続してしまうため、自前ルータはIPoE(IPv6)接続はするが、IPoE(IPv4)接続できない。その結果、自前ルータ配下のPC等では、IPv6対応のサーバにはアクセス可能だが、IPv4のみ対応のサーバにはアクセスできない。このため、アやイではHGWのIPoE(IPv4)接続の無効化が必要となっている。
一方、下記のウはHGWを単なるONUとしてしか使わない、下記のエはそもそもHGWを使わないため、そのような対処は不要である。
# | 概要 | メリット | NTT公式サポート度合い | 機器の追加 | 自前ルータの選択肢の幅 | 光コラボにおける課題 |
ア | ひかり電話ルータ(HGW)のIPoE(IPv4)接続を無効化。UNIは活用しない | ・ひかり電話のことはHGWに任せればよい ・ひかり電話なし(HGWなし・ONUのみ)の場合の自前ルータの設定のまま接続可能 |
IPoE接続無効化は非公式・裏ワザ | 不要 | 広い | 特になし |
イ | ひかり電話ルータ(HGW)のIPoE(IPv4)接続を無効化+UNIで分岐 | ・ひかり電話のことはHGWに任せればよい ・HGWを介さずにネット接続可能 |
UNI活用は非サポートだが公式サポート情報に掲載あり。IPoE接続無効化は非公式・裏ワザ | 必要(SW-HUB) | 広い | 特になし |
ウ | ひかり電話ルータ(HGW)のUNIとひかり電話機能(SIP)を持つルータを直結 | ・HGWを単なるONU化でき、HGWで悩まされることが少ない | UNI活用は非サポートだが公式サポート情報に掲載あり。 対応ルータのメーカによってはメーカ側での参考技術情報あり |
不要 | 狭い (ヤマハ NVR510かNVR700W以外にも少しあるはず) |
特になし |
エ | ひかり電話ルータ(HGW)ではなく、小型ONU対応、かつ、ひかり電話機能(SIP)を持つルータを使う | ・HGWで悩まされることが一切ない | 公式対応。 対応ルータのメーカによってはメーカ側での参考技術情報あり |
不要 | 非常に狭い (2023年時点ではヤマハ NVR510かNVR700Wのみ) |
光コラボでは、ひかり電話を使う場合、HGW/ONUの指定ができず、小型ONUをレンタルしてもらうことができない。 |
各案の機器接続イメージは下記の通り。
今回は、ひかり電話のことで、自前ルータの設定に悩まされたくなかったので、アを選択することにした。
イ~エでは、ひかり電話契約なしの場合とありの場合で異なるIPv6の設定が自前ルータのWAN I/FやLAN I/Fなどに必要となる。加えて、ウやエではひかり電話そのものを使えるようにする設定を自前ルータに行う必要がある。
補足:上記構成イメージではWiFi機能について触れていないが、下記の選択肢があろう。
アの構成の場合、自前ルータのプロバイダ設定は、「ひかり電話あり」の設定ではなく、「ひかり電話なし」で設定する。 すなわち、自前ルータの設定はHGWなし・ONUのみの場合に行っていた設定と同じのままとする。
しかし、自前ルータ配下のPC等から、IPv6対応サーバへはアクセスできるが、IPv4のみ対応サーバへアクセスできない事象が発生する。
IPv6対応サーバにはアクセスできるため、一瞬、なんの問題もないよう見えてしまう。IPv4のみ対応サーバにアクセスできないが、接続先サーバがIPv6対応か否かはパッと見わからないため、一部サーバにアクセスできない原因に気づきにくい場合がある。
この状況は、HGWの設定を変更することで解消できる。
以下、HGWがPR-400シリーズの場合の設定例。
その後、通常のHGWの管理画面となる。
軽くググった限り、アの場合、下記のような課題にぶつかることがあるらしい。 今後、様子を見ていく。